アラフォー女バックパッカーの無敵の旅の話

働きながら、少ない給料と有給休暇をフルに使って旅をしている勝手気ままな女の旅の話。旅で撮った写真もはさみつ

インド・ネパール国境スノウリでバスジャック事件【旅先で本気でヒヤッとした事件簿①】

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ネパールのポカラからスノウリへ

これは、ネパールのポカラからスノウリの国境を陸路で越えてインドのバラナシの友人のところに向かった時のこと。

スノウリボーダーは、悪評高き国境で、国境を越えるバスの10台に1台はバスジャックされるという噂がありました。銃を持ったマフィアがツーリスト目当てにバスを止めて、金持ちそうな日本人がターゲットになりやすいという話をポカラで聞き、穏やかでない話やなと一瞬不安になりましたが、私の警戒心アンテナがGOサインを出したので行くことにしました。

 


まず、

  1. 開かれた国境でそんな高確率でバスジャックが起きてるなんておかしい。
  2. 何人もの旅人がそのルートでネパールインド間を無事行き来している現状がある。

という理由で大丈夫と判定。

 

10分の1の確率を引き当てる。

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7時間くらいのガタガタの悪路をド派手なバスが走り続けました。早朝から15時くらいまでの時間で、エアコンがなく、窓ガラスが若干割れているバスだったので砂埃と酷暑でカラカラの状態で寝続けていたのですが、急にバスがスピードを落として止まったので、「そろそろ着く頃かな?」と思って目を覚まし、窓の外を見ると、どうやら運転手が数人の現地人に何か言われて足止めを食らっているよう。寝ぼけ眼でよく見ると、あれ?あいつらが持ってるのはライフルか?!と気づいた時(今思い出すと本当にライフルだったかは自信がないです。とにかく細長い物を持っていた記憶)は、冷や汗がドバーッと出ました。

今思い出してもゾッとします…。
「このバスが10台に1台のやつか?」と身をかがめて考えていたのですが、私の座席は運良く最後部の座席。(3席占領して横になりたかったから一番後ろに陣取ったのでした)
前方の欧米人がOMG!と小声で動揺し、緊張が走る中、ふと横を見ると赤ちゃんを抱いたネパール人家族。とっさに赤ちゃんを借り、頭にストールを被り、G-SHOCK(これでよく日本人とバレがちなので)を外して待機。ネパール人夫婦も察してくれ、現地人ぽくするのを手伝ってくれました。たまたまネパールで買ったヨレヨレの服を着てたのでイケるかな?と思いスタンバイ。この緊迫した時間、我ながらグッジョブだったと思います。
その後、チンピラたちがバスの最前列に立ち、乗客全員に降りるように命じていました。見ていると、現地の人は何もされずに降りていき、ツーリストには何やら伝え、それを聞いたヨーロピアンたちがチンピラの持っている袋にお札を入れてから降りていました。降りてからもチンピラに荷物をチェックされたり財布からお金を抜かれたりしており、命を奪う的なことではなく、お金目当てなようで、少しほっとしながら、ネパール人の赤ちゃんを抱いて前に進みました。ネパール人夫婦も気を利かせて私のバックパックを担いでくれたおかげで、私は全く疑われず無事にチンピラの目をすり抜けて現地人として無傷で解放されました。良かったー…。ありがとう、赤ちゃん!

そのまま振り向かず、ネパール人夫婦に挟まれながらささっとリクシャーに乗って、国境に向かったので、その後の他のツーリストがどうしたのかは分かりません。振り返ってしまって日本人とバレたら大変だと思い、そのまま真っ直ぐ進み無事にイミグレまで到着。なんとかネパール人家族とともにインドへ国境を越えました。
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国境を無事越えたものの恐怖感に襲われたゴラクプル行きのインドバス

この一件はさすがにビビりました。

運が悪かったのか良かったのか。

ブッダの生誕の地ルンビニの近くで、仏教徒の私に不幸が降りかかるはずがないと信じすり抜けました。

インドに入り、ゴラクプルの駅までのローカルバスに揺られ、日が沈むにつれて、さっきの出来事を思い出して、急にものすごい恐怖感に襲われました。

私はこれまで運が良かっただけやなと。

このバスだって、現地人以外、誰も乗ってない。本当にゴラクプルに行くのかも分からないし、行き先がヒンディー語で全く読めないし、もう真っ暗で、どこに行くんやろ私…どうなるんやろ私…。

生まれて初めてくらいのレベルの不安感。

暗くなりよけいに怖くなり始めた私。

落ち着くためにiPodで聞いたレッチリのcalifornicationが私を少しずつ不安から救ってくれました。もう一生思い出して感謝する、ありがとう、アンソニー。ジョン・フルシアンテのギターこそレッチリ。

真っ暗な夜に、ゴラクプルの駅に無事着いて、駅で雑魚寝してる大量のインド人の集団を見て、完全に平常心に戻りました。

乗るはずの夜行列車が3時間くらい遅れてたので、一緒にその集団に混ざって「ナマステー」なんて言いながらチャイを共に飲み、駅で雑魚寝の仮眠。その後、夜行列車で熟睡。

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なぜかとても安心できた夜。

結局またインドに救われた夜でした。

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翌朝、無事バラナシに着き、友人ナンドゥが作るアルーダム(ジャガイモのカレー)を無事食べることもでき、ガンジス川に感謝したのでした。

 

念のため、ポカラ→スノウリ→ゴラクプル→バラナシルートの国境の越え方

今でもこのルートを抜けて国境を越える方も多いはず。

私の辿ったルートをご説明。ポカラから26時間でバラナシに着きます。

朝7時頃:ポカラのダムサイドのバスターミナルからエアコン無しツーリストバスに乗りました。(ツーリストバスだとツーリストだと分かって強盗に狙われやすい、ローカルバスだと危ない等諸説ありますが、ACつきのツーリストバスなら安全なのではないでしょうか。)

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15時頃:何だかんだあってスノウリ到着

ネパール側でインドルピーに両替。出国手続きをした後徒歩でゲートをくぐる。

インド側のゲート近くの小さいイミグレオフィスで入国手続き。

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16時頃:ゲートから少し歩いたところのバス停から、ゴラクプル行きのローカルバスに乗る。

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20時頃:ゴラクプル駅着。前もってネットで夜行列車だけは押さえていたため、それを待つのみ。この駅はローカルの人ばかりなせいか、どこもほぼ英語の説明書き無し!

1時頃:3時間遅れのゴラクプル発の夜行列車に乗る。

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翌朝9時頃:バラナシ着。

今は、以前ほど危険な輩はいないと思いますが、交通手段はあまりケチりすぎない方がいいかも知れません。十分に注意してください。

 

 

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