【南インド旅】の続きです。
ほとんど何も知らないままコーチンに上陸した私。さて、コーチン、何があるかな。唯一、興味を持ったのが、カタカリ。今日はカタカリを見るというのをミッションにして、あとはぶらぶらしようと思い、リクシャーを探しに出ました。
フォートコーチンへ
ホテルは、エルナクラムという地区にあり、コーチンの見所はフォートコーチンという小島にあるようでした。なのでリクシャーで、フェリー乗り場まで行こうと思っていたら、全然リクシャーも客引きも見当たりません。ここは本当にインド?と不思議がっていると何やらおっさんの集団がデモ行進をしていました。
どうやら、リクシャーワーラーたちがストライキを起こしているよう。この日はリクシャーが一日中どれも乗れない日のようで、路頭に迷うバックパッカー達が溢れていました。
(後で教えてもらったのですが、ケーララ州は共産党系が強いらしく、リクシャーはストライキが割と行われるようです。要注意。)
仕方ないので、バックパッカー集団について行き、バス停へ。フォートコーチンに渡るフェリー乗り場までバスで行くことにしました。行き先に英語表示がないのはインドのあるあるですが、いつもと何か違う。なるほど、南インドはタミル語と聞いていましたが、本当に全然ヒンディー語と違うんやと驚き。丸っこい字が並んでいました。どちらにしても読めないに変わりはないので、うろたえず、インド人に聞きまくり、「MenakaBus」というバスで「Main Jetty」へ向かいました。
フォートコーチンのフェリー降り場降りてすぐの「Greenix Village 」というところでカタカリのショーを夜やっているようだったので、予約することにしました。ここはエアコン付きの劇場なので高いけどおすすめです。
「Kathakali Show」
17:00〜18:00 カタカリのメイクアップ見学
18:00〜19:30 カタカリの舞踊ショー
料金:250ルピー/1人
フォートコーチンスライドショー
17時までの時間はフォートコーチンをぶらぶらしました。
主に写真でお伝えします。
ポルトガルの影響の残る教会
丸っこいタミル語の文字
バスコダガマの暮石あり。聖フランシスコ教会
チャイニーズフィッシッングネット
魚臭いと思ったら
サリー着た人が教会に集う姿に面白い違和感
オシャレな落書きや看板多し
カタカリとは?
夕方になったのでカタカリショーを見に会場に戻りました。
私のハマったカタカリダンスですが、カタカリとは、南西インド、ケーララ州の伝統のインド4大舞踊の1つで、世界3大化粧劇(日本の歌舞伎、中国の京劇)の1つとのこと。緑の顔したおじさんと奇妙なおばさんのペアの写真が気になっていたので、どんなものかワクワクしていました。
メイクアップをまじまじと見学
男が真剣な面持ちで化粧をするところをただただ見る時間。なかなか味わい深いものがありました。化粧というよりも芸術です。
自分でやるパートとやってもらうパートとあるようです。また、「目力が命」の舞踊らしく、迫力を出す目的で、白眼を赤くするためにスパイスを目に入れる伝統があるらしく、聞くだけでも目にしみる話です。
人にメイクをしてもらう時に鏡でチェックしてる姿に若干の女子力を感じる
カタカリはインドの歌舞伎?!
全くの無知で未知のカタカリ舞踊が始まりました。最初に、パントマイムのような、型のようなポーズをして、それが「怒り」「喜び」を表しているという説明がありました。
手のひらを使って蕾が次々開くポーズの「Lotus(蓮)」のポーズが印象的でした。手の動きだけで全ての感情や物を表現する奥深さに驚かされました。
それから、劇が始まります。
知らなかったのですが、女役も男がやります。メイクと、それが歌舞伎と似ていると言われる所以なのでしょうか。
しかし。
歌舞伎の女形は美しいと思うのですが、カタカリの女形は美しいというよりも、何故かシュールでコミカル。ピッタリくる表現をするなら、
女装したMr.ビーンです。
シュール過ぎる世界がそこにありました。音楽は京劇に近い気がしますが、Mr.ビーンがなかなか切なくいじらしい演技をします。
よく分からないながらも目の演技、ポージングでいちいち惹きつけるビーン。
もうビーンの虜です。
セリフがなく、緑の強烈なメイクをした男とビーンの恋物語?が続き最後は悲劇で幕を閉じる…。
もうめっちゃおもろかったです。
伝統芸能の素晴らしさも感じられつつ、知らなくても心を惹きつけられる舞踊。こんなにもシュールな世界観だとは思っていませんでした。
カタカリワールドを満喫してコーチンの夜は更けていきました。
コーチンを旅する時は、必ずカタカリを見ること!を全力でおすすめします。

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